国内展示会レポート
2023年9月18日から23日の6日間、ドイツのハノーファーで開催された国際見本市「EMO Hannover 2023」の様子をご紹介します。日進製作所が開発した世界初最新鋭の技術を引っ提げて、いざドイツへ!
EMOは、1975年からドイツ・ハノーファーとイタリア・ミラノで開催されている見本市で、日本のJIMTOF、アメリカのIMTS、中国のCIMTと並ぶ世界4大工作機械見本市の一つです。ドイツやイタリアをはじめ、世界中の工作機械メーカーや周辺機器メーカーがEMOで新製品を発表する世界最大級の「工作機械見本市」として知られています。
さまざまな製造工程の基礎となる加工技術が世界中から集まり、最新の工作機械、生産ソリューション、加工用ツール、ソフトウエア等々がダイナミックに展示されています。
ダイナミックなのは展示物だけではありません。展示会場は東京ビッグサイトの4倍くらいの広さがあり、17ものホールがあるため、ホール間をバスが走るほど。
日本から飛行機でドイツへ。国内の空路を乗り継ぐこと約16時間。空港に降り立つとそこにはEMO HANNOVER 2023 の看板がお出迎え。ハノーファーは第二次世界大戦で多くの歴史的建造物が破壊されてしまったようですが、その多くが再建されているのです。街のあちこちには伝統的な木組みの西洋建築が建ち並び、石畳の道路が続く、古き良き美しい街並みを垣間見ることができます。
また、世界的な自動車部品メーカー「コンチネンタル」のおひざもとでもあり、ものづくりが盛んな北ドイツの工業都市でもあります。(写真はヒルデスハイム周辺の紹介です。)
ハノーファー空港
世界遺産 聖ミカエル教会
カラフルな木組みの建物
現在は銀行として使われている
マルケト広場の「ヴェデキントの家」
EMO Hannover 2023 のテーマは「イノベート・マニュファクチュアリング(製造業のイノベーション)」。
4年ぶりの開催で、1,850社 (70ヵ国)出展に対し、92,000名 (130ヵ国)が来場していました。
EMOの会場内は、JIMTOFなどの日本の工作機械見本市と比べダイナミックではあるが落ち着いた雰囲気で、業界団体のコミュニティーの場として、また出展者同士、来場者同士の交流も盛んな印象を受けました。
ヨーロッパおよび世界中からバイヤーや流通、メーカーのVIPが集結するため、製品の展示に比べて 商談スペースが広く用意されていました。ブース内に各社で大きなレストランを併設、夕刻からはビールやワインを飲みながら信頼関係・対人関係をより深め、今後の商談を決定していく場にもなっているようでした。
初めてEMO Hannover 2023へ出展をした日進製作所。「Technology to free your time. ~その技術は時間へ変わる~」をテーマに世界初の技術を披露しました。今回の展示では新方式の『ホーニングユニット』、世界初の技術となる『制振治具』と『ナノ多結晶cBN砥粒』を初お披露目。プライベートセミナーを1日に2回開催したところ、スクリーン前が満員になるほど盛況で、セミナー後の加工実演でも多くの聴講者から質問がありました。中でも目玉展示となる『制振治具』と『ナノ多結晶cBN砥粒』は「世界初」をうたうこともあり、お客様だけでなく、業界の皆様も含めた多くの方の目を引いていました。
高速ホーニング盤(プロトタイプ機)
世界初!『制振治具』を紹介します。
セミナーはもちろん英語です!
世界初!『ナノ多結晶cBN砥粒』
日進製作所の新技術に興味津々のお客様
今回の見本市ではブースにインタラクティブコンテンツを設けました。
加工時間を1/4に短縮できることが出展機のコンセプトであり、「さぁ!その時間で何をしようか?」という問いかけをブース内の巨大スクリーンに仕掛けました。スクリーンの前を通過すると「自分の隠れた才能を発見しよう」「子供のヒーローになろう」「ビジネスを発展させよう」など、9種類のヒントが現れます。体験した皆さんからは「いいね!面白いね!」とお声がけいただきました。
皆さんの心に響いていますように。
問いかけの内容はこちら
私たち工作機械メーカーは業界の技術動向、地球環境、ユーザーなど、刻々と変化する様々なニーズにお応えできる製品・技術で、世界に役立つモノづくりを支えていかなければなりません。
そのためには日進製作所のホーニング技術も進化し続ける必要があり、従来から”高精度”で様々な業界に貢献してきましたが、今回は生産性という視点でユーザーの役に立つ技術として「高速ホーニング加工」を提案しました。この技術がホーニング業界の技術進化促進のきっかけとなればと思います。
私たちのあくなき挑戦心はまだまだ続きます...
ドイツと言えば... 自転車!
道には自転車専用レーン、自転車専用信号はもちろんのこと、修理キットまで完備。
自転車マークがある車両には車内にもそのまま乗せることができます。
ドイツといえば... ビール!
本当にたくさんの種類がありました。そして現地の方もみんなビールが大好き!
仕事が終わってホテルに戻ると、近くの広場では毎日このような風景で、皆さん思い思いの時間を過ごされていました。「ビール巡りの旅」と題して旅に出たかったのは私だけではないはず。
EMO Hannover 2023に出展する為、1年以上前から入念に準備をしてまいりました。ヨーロッパでの出展が初めてということもあり、ヨーロッパにふさわしい内容と日進製作所のコンセプトをマッチさせることができるよう何度も検討を繰り返しました。終わってみればあっという間でしたが、トライ&エラーを繰り返し、EMO Hannover 2023の舞台に立ち、世界初の技術をお披露目できたことは大変光栄でした。「すごい技術ですね!」と言っていただけたこと以上に、うれしい言葉はありません。今回の経験を糧に更に磨きをかけ、今後も生産活動に努めてまいります。
多くのお客様に日進製作所ブースにお立ち寄りいただき、こうして盛況の内に終了することができましたのもお力添えくださった皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。
今回出展した新技術の情報をEMO Hannover 特設サイトにて公開しております。是非ご覧ください。
EMO Hannover 特設サイトはこちら
それでは、この辺で。ダンケシェン!
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