輸送機器メーカーM社 製造技術部

老朽化したホーニング盤では、測定結果が不安定になり、生産性が低下…

穴径公差5µmを確実に守る!プロが提案した高精度加工・生産性向上の道筋とは

解決

解決のポイント

  • RG定寸装置搭載のG50-MS2型ホーニング盤の導入により、測定が正確になり、荒加工での精度が安定

  • 仕上げ加工も安定することにより、穴径公差5µmを達成できるようになった

  • 設備を停止しての調整頻度が大幅に減り、安定した生産スケジュールが守られ、ライン全体の稼働率が上がった

加工精度が格段に向上し、製品のNG率が大幅に減少!
顧客からの信頼も強化

T氏は設備更新の情報収集を進める中で、現行とは違うメーカーである日進製作所に相談してみることにしました。日進製作所の担当者は親身になって話を聞いてくれ、提案されたのがG50-MS2型ホーニング盤です。

この機種はスライドテーブルとCNCテーブル、さらにRG定寸装置を搭載しており、高精度加工を実現できるとのことでした。特に、T氏らはエアーを直接使用せず、ゲージを使用する定寸方式によって、測定結果にばらつきが出るという問題を解消できる点に魅力を感じます。これにより、求める加工精度を安定的に達成できると考えたのです。

さらに、日進製作所のアフターサービスや長期的なサポート体制についても信頼を寄せ、M社はG50-MS2型ホーニング盤の導入を決定しました。

「導入後は、RG定寸装置により測定結果のばらつきが抑えられ、荒加工から仕上加工までの精度が格段に向上しました。穴径公差5µm以内を達成できるようになり、面粗度や円筒度も安定したのです。そして、製品のNG率は大幅に減少しました」(T氏)

このように品質が向上したことで顧客からの信頼が強化され、受注量の増加にもつながったといいます。T氏は続けます。

「作業者が手動で調整する必要もほとんどなくなりました。ワークをセットしてスタートを押すと加工が始まり、自動流動により安定した精度で加工ができ全体の生産効率が向上したのです。納期通りの生産が実現できるようになって一安心です」(T氏)

生産スケジュールを計画的に組めるようになったことで、他の工程との連携もスムーズになり、ライン全体の稼働率が上がりました。また、作業者の負担が軽減されたことで、余裕を持って他の業務に取り組むことができるようになったのです。

G50-MS2型ホーニング盤の導入による効果を実感したM社では、その後さらに設備の増設を検討します。数年後には、新しいニーズに対応するため、日進製作所に最新モデルのG75型ホーニング盤を提案してもらいました。

「この機種はより高いモーター能力を持ち、荒加工と仕上加工の工程を1軸でまとめることが可能です。省スペース化が進み、メンテナンスの負担も軽減されるため、全体のコスト削減にも寄与すると考えます。工程集約による効率化だけでなく、自動化にも対応できる設備は、私たちの競争力を一層高めてくれると感じています」(T氏)

現在M社では、日進製作所とのパートナーシップを基盤にさらなる成長を目指しており、新たな市場での展開にも期待を寄せています。