産業機械部品メーカーM社 生産技術部

生産能力大幅UPの障害は、内径仕上工程にあった…

精度安定化と加工時間短縮を同時に解決する切り札は?

解決

解決のポイント

  • 内径仕上げをホーニング加工に変更することにより、砥石摩耗補正が自動で行われるため精度が安定し、作業者が介在しなくても穴径精度を安定して維持できるようになった

  • 加工時間が30秒/個になり、1台で増量対応の目途が立った

  • 日進の専門的知識と経験によるアドバイスで、安心して生産出来る体制ができ、25,000個/月生産の目途がたった

電着工法からホーニング工法へ変更…テスト加工でその実力に納得!

業界の会合に参加したA氏は、他社の知り合いに内径仕上加工の課題について相談しました。すると、ホーニング盤総合メーカーである日進製作所を紹介されました。早速問い合わせてみたところ、日進の営業担当者がM社へ駆けつけて来ました。

来訪した営業担当者に、内径仕上げを電着工法から砥石によるホーニング加工に変更することを提案されました。日進ホーニング盤は、砥石拡張や砥石摩耗補正を自動で行うため、常に一定の穴径で加工できて、工程能力管理基準を保証できるということでした。

また、砥石の自生作用により安定した研削性が確保できるため、面粗度も安定することがわかりました。こうした機能により、ワークをセットすると、自動的に加工が開始され、安定した精度で加工することができるということでした。

さらに定寸装置により、作業者による寸法調整が不要になるという説明があり、A氏は強く魅かれました。実際の装置を見て性能を確認したいと考えたA氏は、日進製作所に自社の部品のテスト加工を依頼しました。

「テスト加工の結果は圧倒的でした。加工時間は、30秒/個と、実に現行の半分になったのです。さらに穴径・円筒度・面粗度の精度が向上し、非常に安定していました。操作の簡便さも魅力的でしたね」(A氏)

テスト結果に満足したA氏ら生産技術部は、上層部に日進のホーニング盤の導入を提案しました。上層部はこれを採用し、G25-AR1(投入排出ローダー付き全自動1軸機)を導入することになりました。

「このホーニング盤の導入により、顧客から要求されていた25,000個/月を生産する目途がたちました。また、今回の課題をきっかけに専門的知見と豊富な実績による有益なアドバイスや提案を得ることができたことも大きな収穫でした」(A氏)

その後、M社は、将来のさらなる増産と人手不足への対策として、全行程の自動化の検討を進めています。